以前は難しい事業である不動産運用事業は、普通の会社や個人では手が出しにくいビジネスでした。ある程度のまとまった資金がなくては都心のオフィスビルなどとても買えませんし、買えたとしてもその後の運用によって土地の持つ価値を最大限引き出すことは困難な事業でした。しかし、1990年代後半くらいから、不動産金融という手法が世界で広く取り扱われるようになり、資金の効率的な運用手段の一つとして、不動産もその対象となったのです。外資系の投資銀行などが、日本においては金融機関の持つ不良債権を安く引き取ってこれをファンド化し、世界中の投資家のお金を注ぎ込みました。それをお得意の証券化の手法を使ってさらに細分化し、これらを資産担保証券という形で別の投資家に売却していったのです。この手法は所有と運用という不動産の価値の2つの側面を十分に活用したものでした。つまり、担保となっていた不動産の債権を安く買うことによって、不動産自体をひじょうに安い価格で手にすることを可能にした結果、後にこれを売却する際に高いキャピタルゲイン(物件の売買による利益)が実現できました。また、日本国内のオフィス賃貸料が2003年の底の状態から2008年にかけて急速に回復をしたので、賃料収入の部分=運用収益を高めることができたのです。
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