年収負担率を利用した借入可能額の算定は、あくまで目安に過ぎない。各家庭によって年収はもちろん、家族構成も違えば、ライフスタイルも違う。同じ年収負担率でもクルマを所有している人としていない人では年間の支出に相当の差が出る。何%なら大丈夫とは一概にはいえない。各家庭に応じた最も現実的な借入可能額は、各家庭の返済能力によって算出されなければならない。それにはまず自分の貯蓄能力を知ること。貯めるどころか出ていくばかりで、頭金も用意できないような貯蓄能力では、たとえ借入能力はあっても返済能力は低いといわざるを得ない。住宅ローンは、「いくら借りられるか」ではなく、「月々いくらまでなら払えるか」という返済能力の視点で考えなければならない。その意味で最も単純でわかりやすいのは、「マイホーム購入後の月々の支払額(ローン返済額+管理費+修繕積立金+駐車場代+固定資産税等)」を「現在の毎月の住居関係費(家賃+駐車場代等+マイホーム購入のための貯蓄)」以下に抑える方法だ。この方法ならマイホームを購入しても家計上の支出が増える心配がない。ポイントは購入後の支払いのなかにローン返済額だけでなく、管理費や修繕積立金、駐車場代など、実際に必要になる費用も含めて計算すること。ローンの返済額と家賃だけを比べるのは、実態を無視した実にナンセンスなやり方である。なおボーナス返済はなるべく使わない方がいいが、どうしても使う場合は、現在、ボーナス時にマイホーム貯蓄に回している分を目安にしてボーナス返済額を決める。
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